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震災特別編/「今夜もeat it」のmoonisupさん再登場!

c0039735_2305245.jpg思わず食欲がそそられる美味しそうな料理やスイーツ写真をはじめ、旅情を感じる旅の写真など、多くのブロガーの憧れとなっている「今夜もeat it」のmoonisup さん。プロのカメラマンとしてのセンスあふれる写真はもちろん、だれにでも親切ていねいに写真の撮り方を教えてくださる気さくなお人柄が人気を呼んでいます。
ブロガーを対象にした撮影会などを企画されたりして、ブロガーとの交流や出会いもとても大切にされています。

2009年9月のピックアップブロガーに登場していただき、その後も写真の撮り方の本を出版されるなどの活躍をされていますが、震災後は被災地に足を運び、ボランティア活動もされていらしゃいます。
そこで、今週は、前回に続く震災特別インタビューとして、moonisup さんに再登場いただき、被災地でのボランティア活動の話題を中心にお話を伺いました。

エキサイトブログ編集部:2009年9月のピックアップブロガーにご登場いただき、その後も読者に人気のブロガーとして注目を集めていらっしゃいますが、まずはmoonisupさんのご近況を…。
moonisupさん:ごぶさたしております。
吉岡先生のあとに僕なんかでよろしいのでしょうか?
そんなにすごいことはしていないのですが…、誰にでもできるボランティアということで。はい、それでしたら。
近況ですね。あの3.11以降に大きく生活が変わりました。
それまではボランティアとは無縁の生活でしたが、今回を機に東北支援に行くようになりました。

エキサイトブログ編集部:東日本大震災後には、被災地にボランティアとして何度も足を運ばれていますが、そのきっかけや経緯は?また、現地ではどのような活動をされているのでしょうか?
moonisupさん:震災3週間後、友人がボランティアチームに参加して石巻入りしました。その彼から、避難所での炊き出し班で「人が足りない」と聞いて、5月から参加するようになりました。
本当にたまたま縁があっただけだと思います、彼がいなければ被災地に行くことはなかったと思います。
5月、6月、7月と毎月1週間ずつ石巻に行き、避難所で炊き出しのお手伝いをしました。
最初の頃は昼に700食、夜に200食作っていました。
9月以降は避難所が解散して、仮設住宅支援に変わっていきました。
現在僕が所属しているチームは、石巻市内130カ所にある仮設住宅を毎日まわって、独居老人のケアを行っています。

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(大街道小学校での炊き出し。5月)

エキサイトブログ編集部:現地に行かれてまず感じたことや大変だったことや直面した問題、まだまだ必要なことなどは?
moonisupさん:5月の頃はまだ水も電気もガスも復旧していない現場で、毎日700食を作るのは大変でした。冷蔵庫が稼働できないから、肉なんてないんですよ。自衛隊の人が見かねて、肉を分けてくださったり。水は毎回自衛隊の給水車からでした。
7月になると、町中でハエが大量発生して、それまで以上に衛生面に気をつかいました。大量のハエが入ってくるので窓を開けることができず、エアコンのない体育館を閉め切って200人分の料理をするので、暑かったですね。
9月に全避難所が閉鎖されて、被災者は仮説住宅に移っていきました。集団生活からやっとプライベート空間が確保されるのですが、そこからは孤独と将来への不安が始まります。神戸の震災の時は、1年がすぎた2年目3年目に、自殺が増えたそうです。1年すぎると震災の話題が風化して、支援が減っていきます。今現在、仮設住宅にいる独居老人をケアするプロジェクトを行っています。

大変なのは、毎日情報が変化することです。昨日の問題は、今日には解決していてまた別の問題がおきていたり、日々めまぐるしく変わっています。情報収集は東京から電話やメールだけでは足らず、現地での対話が必要です。予定変更なんてしょっちゅうでした。

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(ボランティアベースでは、寝袋で床で寝ています)

エキサイトブログ編集部:被災地の方々に喜ばれたことや活動を通して生まれた絆、実際に行かれて感動したことなどはどんなことでしょうか?
moonisupさん:9月に石巻のスーパーで食材を買うためレジに並んでいたら、
前に並んでいた方から突然お礼を言われました。
5月の避難所で炊き出しをしていた僕のことを、覚えていたそうで、「あの時はありがとうございました、ごちそうさまでした」と言われて恐縮してしまいました。炊き出しは僕ひとりの力ではなく、ボランティアチーム全員によるものですから。でも、とてもうれしかったことです。

感動ですか、うーん、実際のところ、悲惨な話のほうが多くありました。報道されない、ブログにも書けないような話もあり、それはとてもきついものです。涙をこらえることの方が多かったですね、涙腺弱いたちなので。そもそもボランティアに不向きな性格なんですよ。被災者の方と一緒に泣いたこともありました。
それでも、立ち上がる、立ち向かっていく人々の行動には感動を覚えました。僕はすぐにあきらめる性格なので、簡単に、できない、無理だ、と思ってしまうのですが、ボランティアリーダーたちは、本当に強くて、どんなことにも立ち向かっていき、時間がかかっても解決させていきます。あのガッツには感動しました。

c0039735_23183751.jpgエキサイトブログ編集部:震災から一年たったいま思うことは?
moonisupさん:1年間、本当にみんな頑張ったと思います。
それは被災地はもちろん、そうでないすべての人も、ずっと頑張ってきました。
震災の問題、瓦礫の問題、原発の問題、日本中がずっと重苦しい雰囲気の1年でした。
1年たったからすべてが解決するわけではないのですが、あの状況から1年間、生きのびたのだということを、誇りに思っていいと思います。

エキサイトブログ編集部:現地での活動以外にも、チャリティ活動をされていらっしゃいますが、どのような活動でしょうか?
moonisupさん:ボランティアには、交通費、食材費、燃料費などお金がかかります。それを集めるために、ブログで呼びかけました。ただ「寄付をお願いします」だけでは難しいから、自分の写真を販売して集めました。ありがたいことに、僕の写真を好きだという方が、写真を買ってくださって、必要なお金を集めることができました。

それから、お金以外では、「お菓子プロジェクト」といって、全国のお菓子を被災地に送っていただく活動もしました。義援金や配給物資の優先順位からすると、お菓子は順位が低いんですよ、なかなか予算がまわらないんですね、薬などが最優先なのは当然です。でも、甘いものが食べたくなることもあるわけです。ちょっと気の利いたお菓子が、石巻では入りにくい時期があって、それをブログで呼びかけたら、全国からすぐに集まりまして、ブログの力に感謝しました。
避難所の方から、「毎週毎週、見たことのない珍しい美味しいお菓子を食べることができて、本当にうれしかった、いつも楽しみでした、ありがとう」とお礼を言われました。
お礼を言われるのは僕ではなくて、全国から送ってくれたみなさんなんですけどね。

僕はたまたま時間があり、つてもあったので被災地に行くことができました。でも、そんな気持ちはあるけれど時間がない方が多くいらっしゃいます。そのような方から、「食材やお菓子支援などで参加できてよかった」と言っていただけて、これもうれしいことでした。

c0039735_2318374.jpgエキサイトブログ編集部:被災地の写真を通して、読者のみなさんに訴えたいことや感じてもらいたいことなどがあれば…。
moonisupさん:「希望」です。
僕はブログで被災地レポートを書くときに、瓦礫の写真はなるべく載せないようにしました。
僕も便宜上、瓦礫という言葉を使いますが、あれは瓦礫ではなくて、被災者の家とか財産なんですよ。世界中から報道カメラマンが集まってきて、津波に破壊された自分の家、町を撮られることは、本当に辛いことです。
さらにその写真を見せられた人は、絶望感ばかりを味わうことになると思うのです。

もともと僕は報道系の仕事は一切していないカメラマンですから、そのような惨状を伝えることはしないことにして、被災者や仲間の笑顔、こんな悪条件のところでも、工夫次第で、仲間と協力すれば、こんなに美味しい素敵な料理が作れますよ、ということを伝えたいと思っていました。

エキサイトブログ編集部:被災地での活動についての記事で、ブログでも紹介されている思い入れのある記事や写真は?
moonisupさん:・避難所で子供達と
体育館避難所で暮らしている子供達との交流。
ボランティアと言っても、子供達にしてみれば、見ず知らずのおっさんです。避難所に何度も通い、ようやく心を開いてくれた小学生の男の子がいました。
炊き出しが終わった後に、「まだ帰らないで」と言われて、日が沈んだ小学校の校庭でずっと話をしていました。そして帰る時に、「たまには避難所に泊まってってよ」と言われたのですが、それは規則でできませんでした。
「明日もまた夕飯作りに来るからね」と言って別れたのですが、無理矢理泊まればよかったかなと、ずっと心残りになっています。その彼とは、その後も数回会ってはいるのですが…。

・サンライス元気村プロジェクト
仮設住宅にいる独居老人をケアするためのプロジェクトです。
これは思い入れというか、今現在進行中の活動で、毎月3kgのお米とカードを添えて、仮設住宅に住む独居老人宅を回っています。130カ所の仮設に2000人の対象者がいて、とても大変な活動です。
これにより困っている被災者の方から、いろいろなニーズを集めて対応しています。

イチゴジャムをつくろう
避難所で知り合った子供達、現在仮設住宅にる子供達を集めて、ジャム作りとパンケーキ作りの教室をしました。
5月の石巻では、本当にまだ大変な状況で、避難所で毎日の食事作りに追われていました。
そこで知り合った子供達と、「いつか一緒にケーキを焼いて食べたいな」と思っていたのですが、そんなのは2年も3年も先のことだと思っていました。でも、多くの人々の力により、それからわずか9ヶ月で、一緒にジャムを作ってパンケーキを焼くことができました。多くの人々の力に感謝した日です。

活動レポートのインデックスページも作りました、あわせてご覧いただければと思います。

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(自衛隊テントに行き、野菜、水などをわけてもらっていました。炊き出し終了後に行くので、いつもぐったり疲れていました。5月)

エキサイトブログ編集部:ブログを続けていて、改めて楽しみが増えた点や良かったなと思うこと。広がった出会いや人間関係などは?
moonisupさん:先ほども言いましたけれど、僕のブログを通じて、多くの支援があったことです。現金、食材、お菓子、物資、そして現在はお米を被災地に送ってもらっています。
本当にありがたいことです。ブログの力、インターネットの素早さとか、改めて実感しました。ボランティア報告記事を読んでくださったから、応援のメールもいだだき、励みになりました。

エキサイトブログ編集部:2013年の目標やこれからの夢は?
moonisupさん:目標は、身体のあちこちにガタがきているので、それのケアです。
自分が健康でないと、他の人の支援もできないですね。
また近々石巻に行って、現地の子供達と一緒に料理をする約束をしています。それはとても楽しみなことです。
夢は、子供達が、不安なく過ごせる社会です。原発の問題、「なんとかなんねぇかな」、って思う毎日です。

エキサイトブログ編集部:いま一番の楽しみや、moonisupさんにとって幸せを感じることは?
moonisupさん:楽しみは、以前と変わらず、写真、料理、音楽です。
好きな曲を聴きながら、ケーキを焼いて、写真を撮って、食べて、お茶のんで。
なかなかそんな時間も減っているのですが、今年は増やしたいですね。

エキサイトブログ編集部:最後に、あらためて読者のみなさんへのメッセージ、復興に向けてのメッセージをお願いします。
moonisupさん:僕のブログはずっと、のんびりした料理写真ブログでした。それを楽しみにしてくださった方から、震災の記事はちょっと、と言われたこともあります。それでも、ずっと見てくださった方、そした新たに見てくださるようになった方へ、心よりお礼申し上げます。
復興という言葉も、終わりの見えない曖昧なものですが、まだまだ長くかかると思います。力を入れすぎず、少しずつゆっくりと支援していけばいいのではないでしょうか。

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(雪の仮設住宅。今年2月)

エキサイトブログ編集部:ありがとうございました。

★2009年9月のピックアップブロガーの記事はこちら
★moonisupさんのブログ「今夜もeat it」」を読んでみましょう。
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by blog_editor | 2012-03-20 07:34